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環境と用語

水質 BOD biochemical oxygen demand (生物化学的酸素要求量)
溶存酸素のもとで、水中の分解可能な有機物質が生物化学的に酸化される際に要する酸素量をいい、mg/lで表される。通常、20度で5日間に消費される酸素量で表し、BOD5とも書かれる。
COD chemical oxygen demand (化学的酸素要求量)
水中の汚濁有機物が化学物質によって一定の条件で化学的に酸化される際に要する化学物質量を酸素量で表したもの。BODが河川の水質基準に用いられているのに対し、CODは海域、閉鎖水域の基準に用いられている。
SS suspended solids (浮遊物質量)
粒径2mm以下の、水に溶けない懸濁性の物質のことをいいます。一定量の水をとってろ過したあと、残留物を乾燥してその重量を測り、それを水中の濃度(mg/l)で表したもの。浮遊物質には無機質のものと有機質のものとがあり、数値が大きいほど水質汚濁が著しいことを示す。浮遊物質は単に水質汚濁の原因となるだけでなく、河川に汚でい床を形成したり、また、有機質の場合には腐敗し、水の中に溶けている酸素(溶存酸素(DO))を消費する。更に魚類のえらに付着してへい死させたり、光の透過を妨害し、植物の光合成に障害を与える。水質汚濁の環境基準では河川及び湖沼の利用目的に応じて25mg/l以下、50mg/l以下等の4段階に分けて定められている。
DO dissolved oxygen (溶存酸素)
水中に溶解している酸素ガス(O2)のことで、河川や海域での自浄作用や、魚類をはじめとする水生生物の生活には不可欠なもの。酸素の溶解度は水温、気圧、塩分などに影響され、DOは水が清澄なほどその条件における飽和量に近い量が含まれる。単位は通常r/lを使い、同じ濃度であっても条件(特に水温)によって意味が違うので、飽和溶存酸素量に対する百分率(%)で表すこともよく行われる(20℃の純水の飽和溶存酸素量は8.84r/l) 。海水は塩分濃度が高いため河川や湖沼に比べてDOはいくぶん低くなる。一般に、魚介類が生存するためにはDO3r/l以上が必要であり、良好な状態を保つためには5r/l以上であることが望ましいとされている。また好気性微生物が活発に活動するためにはDO2r/l以上が必要であり、それ以下になると嫌気性分解が起こって硫化水素・メルカプタンなどの悪臭物質が発生したりする。農業用水としては、DO5r/l以下では根ぐされなどの障害が生じる。
公共用水域
水質汚濁防止法で「河川、湖沼、港湾、沿岸海域その他公共の用に供される水域及びこれに接続する公共溝渠、かんがい用水路その他の公共の用に供される水路をいい、下水道法で定めている公共下水道及び流域下水道であって、終末処理場を有しているもの、またこの流域下水道に接続している公共下水道は除かれる。
生活排水
台所やお風呂、洗濯などの「生活雑排水」と「し尿」を含めた排水で雨水は含まない。
生活排水処理施設
生活排水による河川、海域等の水質汚濁を防止するための施設。
公共用水域
水質汚濁防止法で「河川、湖沼、港湾、沿岸海域その他公共の用に供される水域及びこれに接続する公共溝渠、かんがい用水路その他の公共の用に供される水路をいい、下水道法で定めている公共下水道及び流域下水道であって、終末処理場を有しているもの、またこの流域下水道に接続している公共下水道は除かれます。
下水道
人口密集地域などにおいて、家庭から排出される生活排水と工場排水などの汚水を下水管で集め、終末処理場で浄化する施設で、雨水を排除する役割も持っている。二つ以上の市町村の汚水を集め広域的に処理する流域下水道(県が建設・管理するもの)や市町村が建設・管理する公共下水道などがある。
農業集落排水
農村の生活環境の改善、農業用排水路の水質保全や自然環境保全を目的に、農村集落からの生活排水を汚水管で集め、処理場で浄化する施設。
漁業集落排水
漁村の生活環境を改善するため、漁村集落からの生活排水を汚水管で集め、処理場で浄化する施設。
コミュニィティ・プラント
下水道と比べて小規模な地域を対象に、家庭からの生活排水を汚水管で集め、処理場で浄化する施設。
合併処理浄化槽
台所やお風呂、洗濯などの生活雑排水とし尿を合わせて処理する浄化槽。家庭に設置される小型の合併処理浄化槽は、放流水質がBOD20mg/L以下と下水道等と同等の機能を有す。
生活排水処理率
下水道や合併処理浄化槽等の生活排水処理施設による処理が可能な地域の居住人口(各家庭で宅内配管を行えば利用できる人口)を、住民基本台帳人口で除して求めた数値。生活排水処理施設による処理が÷住民基本台帳人口×100(%)可能な地域の居住人口。
汚水衛生処理率
下水道や合併処理浄化槽等の生活排水処理施設による処理人口(各家庭で宅内配管を行い、水洗便所を利用している人口)を、住民基本台帳人口と外国人登録人口の和で除して求めた数値であり、総務省が取りまとめている。生活排水処理施設による処理人口÷(住民基本台帳人口+外国人登録人口)×100(%)
生活排水対策重点地域
生活排水による汚濁が著しい河川や海域、または、水道水源になっている水域等で特に水質保全を図ることが重要である水域の周辺地域であり、水質汚濁防止法の規定に基づき都道府県知事が指定。
大気 VOC(Volatile Organic Compounds)
常温で揮発しやすい化合物のこと。トリクロロエチレンやテトラクロロエチレン、ホルムアルデヒド、トルエン、ベンゼン、キシレンなどさまざまな物質がある。油脂類の溶解能力が高く、分解しにくく安定していて燃えにくい性質から、1970年代には理想の洗浄剤として産業界で普及したが、吸入による頭痛やめまい、腎傷害などの有害性や発ガン性など可能性が指摘されている。

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2007/6